【完】短編集~幼馴染み~
「結衣子ちゃんさ、俺のことまだ知らないっしょ?」
「は、はい…」
「だからさ、俺を知ってもらうためにも…。今度の日曜。俺とデートしてくんない?」
「デート、ですか?」
「ま、そう深く考えないで。ただ、遊びに行くって思ってくれたらいいから」
「いいですけど…」
「ありがとう!じゃぁ、駅前に11時でもいいかな」
「はいっ」
「楽しみにしてるね、結衣子ちゃん♪」

そう言って先輩はあたしに手を振りながら去っていった。

「デート…か」


これって、一歩リード?

嬉しいはずなのになぁ。

なんだか、乗れない。


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