【完】短編集~幼馴染み~
「え、どういうことですか?」
「俺から告白しといて、ホント申し訳ないんだけどさ…。
結衣子ちゃん、思ってたのと違って」

思ってたのと、違う…?

「俺、結衣子ちゃんってもっと女の子~って感じの子だと思ってて。
大人しくて、可愛くて、ふわふわしてる感じの子だと思ってたんだ」

な、にそれ…。

「だから、告白、忘れて。ゴメンネ?」

じゃーね。

そう言って、先輩は駅へと姿を消した。

「……意味分んない……」


思ってのと違った、とか…。
これがあたしだっつーの。
勝手にあたしのキャラ作んないでよ。

「ムッカツク…」

ムカつく、のに。
なんだろ、今のあたしを否定されたみたいで、悔しい…。

俯いていると…

「プッ、振られてやんの」

時計台の後ろから、声がした。

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