【完】短編集~幼馴染み~
帰りのHRが終わり、鞄に荷物を詰める。
「清水、ちょっといいかな?」
同クラの山崎くんに呼び止められた。
「うん、大丈夫だよ?」
「ちょっと、話したいんだ。教室、残ってて?」
「うん。わかった!」
人が少なくなり、あたしと山崎くんだけになった。


「好きなんだ」


告白、されちゃった…。



山崎くんは、スポ―ツ抜群で、男子よりも女子に好かれるタイプ。
けど、すごく気がきいて、優しいところが好きな女子も多数。
そんな山崎くんに、告白された。



「清水のこと、ずっと見てきた。いじめにあってるのも、知ってた。ごめんな、気付いてたのに、なにもしてやれなくて」
あたしは顔を横にふる。
「…たとえ、いじめられても、前を見据えて、いつも笑顔だったところ、すげぇと思った。それと同時に、守ってやりたいって、思った。みんなに優しいところも、すげぇ好き。清水。俺と、付き合って?」
< 98 / 587 >

この作品をシェア

pagetop