セックス·フレンド【完結】
「今年に入ってからね、竹内さん宛てに、嫌がらせの電話や手紙が届くようになって。それで、彼女すっかり参っちゃってるの」


「嫌がらせ?」


「そう。クレームの。接客態度が悪いとか、そんな内容」


「なぁんだ。よくあることじゃない?」


あたしは、気の抜けた声を出す。


「手紙や電話でくるだけましだよ。あたしなんてバイト中、何度お客さんに怒鳴られたことか。お釣りの渡し方が気に入らないとか、声が小さいとか…。気分しだいで八つ当たりする人なんかざらにいるわよ?詩織だって、接客業長いんだから、そうゆう経験あるでしょう?」


嫌に饒舌なあたしに、詩織は、何の疑いもなく、「わかる、わかる」と同意した。



「確かに、世の中にはおかしな人がたくさんいるからしつこいクレームも珍しくないんだけど…それだけじゃないの」


「それだけじゃないって?」


あたしは、これから詩織が話そうとしていることを予想しながらも、さも興味深そうに装う。
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