セックス·フレンド【完結】
話しをするようになってわかったことだけれど、隆也は別に硬派を気取っていたわけではなかった。


挨拶をすればきちんと返すし、冗談も言う。


その外見から、女の子たちは近寄りがたいオーラを感じていたようだけれど、それは単純に彼が人見知りであるからだった。


みんなが噂するように、年上の女性が好きなわけでもなく、まして、ホモでもない。


これまで剣道一筋できた彼は、単純に恋愛するタイミングを逃していた。


それなのに、クールとか硬派とか騒がれるものだから、余計に彼女をつくることができないと、隆也は言った。


笑うと目尻が垂れる横顔の愛らしさに、あたしは早くから気づいていた。

けれど、あたしは他の女の子たちのように隆也を恋人にしたいと考えたことはなかった。


彼よりは恋愛経験も豊富で、派手な女の子とばかりつるんでいたあたしにとって、当時恋愛対象になったのは、車やお金を自由に使うことのできる年上の男で、同級生の男の子をそんな目で見たことがなかったのだ。
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