セックス·フレンド【完結】
時間も時間なので、あたしたちは近所のラーメン屋でさっさと夕食を済ませた。


ひっつめた髪の毛に黒パンツとパーカー姿のあたしと、同じくジーンズにトレーナー姿の隆也は、もう何年も馴れ合い続けている恋人同士に見える。


これまでは、隆也の気を引こうと、身だしなみにもメイクにも余念がなかった。


また、彼も同じように、どこか気張っていたように思う。


それが、今ではお互いこんなにもリラックスしている。


気取らずに過ごすことができる。


恋人同士の馴れ合いを非難する人もいるし、あたしも、かつてはどちらかというと、そういうタイプだった。


でも今は違う。


飾った言葉をささやかれることよりも、ラーメンのスープまで美味しそうに平らげる彼を見つめることのほうが幸福だと思えるのだから。
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