セックス·フレンド【完結】
「まだ、あの男を追いかけているの?」
呆れたような西村君の口調には、軽蔑というより憐れみの感情がこもっていた。
「そんなとこ」
「ばかだなぁ、みぃたんは」
「まったくね。自分が嫌になるわ」
もうすぐ、西村君の勤務時間が終わる。
あたしはそのことを、さり気なく腕時計で確認した。
「恋人と別れそうって話じゃなかったの?」
そうなるはずだった。けれど、そうはならなかった。
あたしは小さくかぶりを振った。
「すべてがうまくいくと思っていたのに、ダメね。彼女とは同棲を解消しただけで、正式に別れたわけじゃなかったの。けど、まぁ、そのうち別れる。時間の問題だって思っていたんだけどね。そうゆうわけでもないみたい。以前よりも会う機会も増えたし、時々、あたしたちは恋人同士なんだと錯覚することもある。けど、それが余計に虚しさをかき立てる。つまり、あたしと彼の状況は以前と変わっていない。ただのセックスフレンド。いい加減疲れた」
溜まりすぎた不満が、潰れた膿みのように弾けてしまった。
目頭が熱くなり、思わず上をむく。
「…とりあえず、もう終わりの時間だし、送ってくよ。車で待ってて」
西村君がズボンのポケットからキーを取り出し、あたしに手渡す。
あたしはそれを無言で受け取った。
呆れたような西村君の口調には、軽蔑というより憐れみの感情がこもっていた。
「そんなとこ」
「ばかだなぁ、みぃたんは」
「まったくね。自分が嫌になるわ」
もうすぐ、西村君の勤務時間が終わる。
あたしはそのことを、さり気なく腕時計で確認した。
「恋人と別れそうって話じゃなかったの?」
そうなるはずだった。けれど、そうはならなかった。
あたしは小さくかぶりを振った。
「すべてがうまくいくと思っていたのに、ダメね。彼女とは同棲を解消しただけで、正式に別れたわけじゃなかったの。けど、まぁ、そのうち別れる。時間の問題だって思っていたんだけどね。そうゆうわけでもないみたい。以前よりも会う機会も増えたし、時々、あたしたちは恋人同士なんだと錯覚することもある。けど、それが余計に虚しさをかき立てる。つまり、あたしと彼の状況は以前と変わっていない。ただのセックスフレンド。いい加減疲れた」
溜まりすぎた不満が、潰れた膿みのように弾けてしまった。
目頭が熱くなり、思わず上をむく。
「…とりあえず、もう終わりの時間だし、送ってくよ。車で待ってて」
西村君がズボンのポケットからキーを取り出し、あたしに手渡す。
あたしはそれを無言で受け取った。