セックス·フレンド【完結】
「詩織の言う通り、あたしたち、ずっと関係を続けていたの。竹内ミキと付き合っている時も、同棲を解消した後も…。たくさんセックスしたし、デートだってした。彼が入院したときに看病したのもあたしなのよ?それなのに、どうして?」


「美杉…」


泣きじゃくるあたしを、詩織が哀れむように見つめている。


そんな目で、見ないで欲しい。悪い夢だと言って欲しい。


でも、詩織は黙ったまだ。


「バカみたいだって思った?それとも、正直に言わなかったこと怒ってるの?」


詩織が沈黙することすら、癪に触った。完全に八つ当たりだった。


「そんなわけないじゃない!」


しおりが、驚いて否定する。怒りの矛先が自分に向けられたことが信じられないというふうに、かぶりを振った。


「じゃあ、どうしてそんな目で見るの?!」


あたしは、なおも詩織につっかかる。


「そんな目って、どんな目よ?私は美杉が心配なだけじゃない!」


詩織の美しい顔に悲しみの色が見え隠れする。



「心配なだけよ。友達として…」



「心配って?また、あたしが昔のように壊れてくのが怖い?ねぇ?あたしは、そんなに怖かった?」


心配するくらいなら、嘘だと言って!


興奮したあたしは、ベッドから飛び起き、詩織の腕にすがりついた。


詩織は、小さく悲鳴をあげ、それから、ヒステリックに叫ぶあたしの体を抑えつけた。



「やっぱり、美杉だったのね?竹内さん宛てに手紙を送っていたのは」



そう聞いた詩織は、怒っているふうも、まして、軽蔑している様子でもなかった。


ただ、悲しそうに、それに気づいてしまった自分を責めるような、そんな顔をしていた。
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