セックス·フレンド【完結】
その選択を、後悔していないと言えば嘘になる。


いつか隆也を忘れた日、また、別の人に恋をした時、あたしは、この時の選択を激しく悔やむだろう。


終わってしまった恋のために友達を犠牲にするなんて、ばかげている。


でも、その時は、そんなことを考える余裕がなかった。


隆也のことしか頭になかった。


どうかしていたと思う。


少し冷静になってみれば、いかに自分が愚かだったかが、よくわかる。


この恋のために、あたしは、あまりに多くのものを失いすぎた。


だからこそ、このままでは終われないのだ。


このままでは…。


ただ、詩織に誓ってあたしは言える。


あたしは、六年前と同じやり方は、絶対にしない。
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