桜琳学園(仮)
「そーいや、レイいつ出発なわけ?」
"ソラ"を押しながら聞いてくる綾那
綾那にはお母さんに話をされて真っ先に報告していた
「4月入ってすぐくらい、
私やっていけるかな…?」
「ねえ、レイ…」
不安気に問いかける私に
躊躇うように発された言葉
私は視線を送ることで先を促した
「正直に答えてね、
高校も私と一緒がよかった?」
真剣な顔をして訊ねる綾那
わかってる、わかってるんだけど
「ふっ…アハハハ」
ふつふつと身体の奥底から沸き上がってくるような笑い
「ちょっ、レイ!私は真剣に!!」
「ごめん、ごめん」
フーッと息を整え、自然と出ていた涙を拭き取りながら
言葉を続ける
「綾那さぁ、当たり前すぎること聞かないでよ
私にとって綾那はさ、ソラと同じなんだよ?」