桜琳学園(仮)


楽しい時間って何でこんなにも早く過ぎていくのかな…


気づけば夜の6時半

そろそろ夜の長い季節が終わるといっても
まだ3月
やはり暗くなるには十分な時間だ


みんなはまだまだ楽しむみたいだけど
私はそろそろ…



「みんな、ごめん!私そろそろ帰るね、
真っ暗になったら危ないし…っ」



色んな意味で…

一回暗くなってから帰ったら
途中で溝に落っこちたんだよな…

もちろんそれは、事故に遇う前の話で
ちゃんと自力で帰れたけど…それ以来なんとなくトラウマなんだよな



「あ…そうだよな、こんな暗かったらあぶねー、」



答えてくれたのは、寺田くん
私の声に素早く反応してくれた…
なんか犬に似てる



「そこらで溝にハマりそうだしね」



ハハ…と笑ながらそれに答え、


"今日は楽しかった、また会おうね"


とみんなに手を振ったとき


「ちょい、待ち…俺送ってくわ」



と手を上げたのは…



「いやいや、別にいいよ


武山くん!」



そう、"よっちゃん"をくれた優しき好青年



「てめ、抜け駆けか?!」



そして

なぜかそんな好青年を取り押さえる男子たち



…何やってんの?

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