記憶の向こう側
いきなりソファの上の敬太が私を見ながら話しかけてきた。
「杏子、今度の中間テスト、勉強してる?」
「うん…」
…そうか、テストに出るところでも探りに来たのかな?
でも…
顔を直視できない…。
キス現場目撃した直後だし。
私の顔は、自然に下を向いていたようだった。
すると
「どうした?具合悪い?」
敬太がリビングの真ん中に立ち尽くした私に近付き、その大きな手が私の額に触れそうになった。