squall
不思議な感覚の中。
佐野にもらったミルクティーを、ひと口、コクッと飲む。

その甘さと香りが、のどを伝って。


「おいしい…」


ほんとに。
少し落ち着いた。


「ミルクティー。好きなんだ」
「ん…」


制服じゃない。
私服でもない。

スーツ姿の佐野。

私はスーツ姿に弱いのか。
惣一の時もそうだったけど。

やっぱ、


―カッコイイなぁ…


なんて。
思わず見とれそうになってしまう。

あの頃は、遠くからしか…。
いや。
遠くから、だったからだろうか。

みつめることなんて出来なかった。

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