squall
どうしたらいいのか、思わず俯くと、惣一はコンビニ袋をさげていて。


「俺は、眠れなくて…。ちょっとコンビニ行ってたんだけど…。ちょうど良かった、のかな…」
「…えっ?」


言った惣一に、視線を戻すと。


「…入ろう」


―ドキン…


惣一は、フッと目を細めて、私の手を引くと。

キーを回した。


「そう、いち……」


どうしてこの人は。
こんなにいつも穏やかで、優しいんだろう?

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