この窓を飛び越えて…



黒板の上でチョークが踊る度に、カツカツとした音が響く。

ザワザワした空気の中、全員が書き終わる文字に注目していた。


①、自己紹介
②、責任者(各クラス一人ずつ)
③、出し物の候補決め (三つまで)


書いたのは数学の先生なので、あまり綺麗な字ではないが、はっきりとそう読める。


「責任者は二人。最高責任者も決めろよ」


先生はそれだけ言って、他の教員とともに出ていってしまった。

つまりこれは、生徒たちだけでやれ、という合図。


「…ったく、身勝手だよな、大人はよ」


原田くんが言うと、目の前に座る女の子が頷いた。


「そうだよね、同感!でもまずはさ、自己紹介しよう」


活発な声。
さすが九雪の生徒。元気さが滲み出ている。

その声に原田くんが手を上げた。


「んじゃトップバッターは俺なっ!
原田啓助です。宜しくな」

「原田啓助…じゃあ啓助、でいいかな?」

「あぁ、同い年だし、何でもいいよ」



「ありがとう」と、可愛いくその子は微笑んだ。



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