恋愛偏差値0
しかもすぐ手を出してきそうなエロ。
信じられない、とまた瞳をうるめる。
「綾香さん、どうなさいましたか?」
お見合い相手の男があたしに尋ねる。
「なんでも…。あっ、少し失礼します」
「あぁ、そうね」
相手の母がわかってくれたらしく、あたしを見送ってくれた。
トイレ、とちゃんと伝わったらしい。
ほんとうはトイレじゃないけど…。
フロントに向かって、電話を借りる。
唯一覚えている、梓くんの携帯番号をおした。
このまま、さらってほしい。
遠くにさらって、だれにも見つからないで。
親なんてどうでもいいから、梓くんといっしょにいれればいいから…。