Cutie Blonde*頬に白ホイップ*
「そんな…ことっ…な…ないですよっ!」

「そんなことあるよー。その素直さが『ホワイトスノー』にもちゃんと出てる。」

「え…?」

「ひなちゃんそのものって感じ。
でも、今日ここに来て納得しちゃったなぁ…。火曜日の『ホワイトスノー』は少し違うって思ってたから。」

「違い…ますか?それってムラがあるってことですか?」

「ああ、違うよ違う。味は違わない。
でも、スイーツって味だけじゃないでしょう?」

「…?」

「あ、言い方が悪かったかな?
あのね、スイーツに限らずどんな食べ物にも作り手がちゃんと出てくるんだ。
野菜でも高級レストランのパスタでも、作り手は必ずいる。
その作り手の想いだったり、感性だったり…そんなものが自然と味の中に染み出てくる。
それを感じとれるかどうかは食べる方の問題だけど…僕の舌はなかなか、ひなちゃんの味には敏感だったみたいだよ。」

「私の味…?」

「今日の味はこの前ひなちゃんに作ってもらった味とは少し違うよ。
そしてこうして食べ比べると、僕はやっぱりひなちゃんの味が好きなんだって思うんだ。」


そう言ってにっこりと微笑む朝比奈さん。
…うぅ…か…顔が火照る…。
こんなに嬉しいことを言ってもらっているという幸福感、それに『好き』っていう言葉。


嬉しくて、幸せで、…なんだか恥ずかしい。


< 17 / 78 >

この作品をシェア

pagetop