光を背負う、僕ら。―第2楽章―
「あ…、ありがとう」
「……ん」
さっきの女の子と同じように扱われるのかと思ってたじろいでいたけど、実際の反応は全然違って冷たいわけでもなく普通だった。
ただちょっと……ぶっきらぼうだけど。
受け取った本を、胸の前でぎゅっと抱える。
「…どうして、あたしが隠れてることが分かったの?」
「俺、人の気配に敏感なんだ。だから、図書室に入ったときから麻木がいることには気付いてた」
「………」
「まぁ、そのまま隠れてるとは思ってなかったけど」
なんだかさらりと説明されてしまったけれど……。
真藤君って、なんだかすごい。
近くの本棚からおもむろに本を取り出す真藤君の横顔を盗み見る。
サラリと伸びた長めの黒髪が、本棚の影で漆黒に染まる。
黒ぶちのメガネの奥に隠された切れ長の瞳は、ミステリアスな雰囲気を帯びていた。
以前は仲良くしていたというのに、今はなんだか近寄りがたい雰囲気がある。
…だけど、何故か気になるというか…。
「…どうして、さっきの女の子のことフッたの?」
「…は?」
…思わず、前みたいに話しかけてみたいと思えるから不思議なんだ。