百物語

┣7本目 鏡に映るもの

じゃあ、私は都市伝説を。

子どもの頃から仲良しな女の子がいました。成人になり一人暮らしを始めたばかりの彼女達はよく友達同士で泊まっていたそうです。

その日も泊まっていて「今日は飲もう!」と少し高めの赤ワインを呑んで、2人共、かなり酔っ払って眠くなったのでベッドで寝る事にしたそうです。

その人のベッドの近くには等身大の鏡が置かれていました。

彼女がうとうととし始めた頃、その子の友人こっちを向き、目を大きくさせました。

なんだろうと問う前に友人が急に「アイスが食べたいから、アイスを買いに行こう」と、嫌がる彼女を無理くり外に連れ出して行ったそうです。

そして、家から離れた所で理由を問うと友人は青ざめた顔で「今…アンタの方向いた時に…鏡が目に入ったんだけど…ベッドの下に…ナイフを持った男が潜んでたの…」と言いました。

酔いが一気に覚めたそうです。

そして、警察に連絡すると家で現場検証が始まり、ベッドの下から血痕が発見されましたが、犯人の姿はなかったそうです。


後で聞いた話ですが、近くで殺人事件が起こったばかりの時刻だったそうです。

またまた人間の怖い話でした。


それは酔いも覚めますよね…。

――フッ シュポ
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