かふぇもか
嬉しい時も悲しい時も、いつも唯はそばにいてくれた。


最後に抱きしめてくれた時のぬくもりが今でも残っている。


茶色い髪、二重まぶたの瞳、優しい笑顔、怒った表情、呆れた顔。


沢山開いたピアス、柑橘系の香水の香り。


どれも鮮明に覚えている。


わたしは気付かぬうちに唯を好きになってしまったんだと思う。


どうして女の子を・・・、とは思わなかった。


気付いた時はもう好きだったから。


本当は離れたくない。そばにいたい。


でもこのままそばにいても、再来年には唯はフランスに行ってしまう。


誰も好きにならないで、


そう思うのはワガママだろうかー。
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