十三日間
僕は下に駆け下りると、シャワーを浴びて、気を落ち着かせようとした。

でも、いつもだったらそれでおさまるのに、今日はだめだった。

恐怖感がつきまとう。

部屋に戻った僕は、机の上のネックレスに目をとめた。

…夢の中で、これを持っていたのは、友達だった。
…友達、じゃないや。裏切られたんだもん。

そこで、僕はようやく秀悟の顔を見て、憎しみがわいた時のことを思い出した。

そうか、この夢に出てきた、あの少年のせいだったんだ……!

登場人物の名前までは思い出せなかったが、夢の中で、僕が友達だと思っていた相手。
彼が僕を裏切った時に使ったのが、このネックレスだった。

石の色は、確か、黒。

形見だ、って言ってた。
…誰の形見だったんだろ?

夢の中の僕は、そんな事は気にもしてなかったけど、僕はちょっと気になってしまった。

まぁ、知る方法なんて、ないんだけどね。
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