囚われジョーカー【完】




スタッフルームにはロッカーが背中合わせのようにして幾つか置かれており、片方が男もう片方が女というように区別してある。

まあそれが安心して着替えられるかと聞かれれば、答えばNO゙だけど。



そんな文句を言えるほど図々しくもないので目を瞑っておく。



「篠宮、着替えー?」

「そう。」


反対側から清水くんの問いかけが飛んできて、それに随分素っ気なく返してしまった。

が。


そんなことまったく気にしていないかのように清水くんは俺も、と小さな笑い声混じりに言う。

それにふっと口元を緩め、着替え始める。


ここの制服はギャルソン風でシンプルだし結構気に入っているのだ。





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