囚われジョーカー【完】
流れるような仕草、その綺麗さに跳ねる胸に困惑。なんだコレ、…恋する乙女か俺は。
「……何か。」
篠宮から向けられる怪訝な視線に俺は見すぎたかとすぐに視線を逸らす。
「いや、別に!」
「……そうですか。」
「…あの、さあ篠宮さん。」
「うん?」
「一緒に、遊びに行かない?」
瀬尾さんも一緒に、3人で。
そう言ってぎこちなくも微笑んだ俺に、篠宮は数回パチパチと瞬きを繰り返してから。
ふわり、優しく微笑んだ。
「私を、誘ってくれるの?」
「え?あ、うん。」
「そっか。」
「(…、………アレ?)」
再び視線を雑誌へと戻しページをめくる篠宮の返答のし方に、手応えを感じていいのか実に悩みどころである。
なんか…、流されたのか?俺は。
と。
ぱたり、雑誌をゆったりとした動作で閉じた篠宮はどこか照れ臭そうに笑った。
「ありがとう。私も行かせてほしい。」
「(…あー、これは、)」
優しく微笑む篠宮を見て直感。俺、マジでこの子に惚れたんだと思う。