囚われジョーカー【完】
「…サンキュー。」
「べっつに!」
ふい、と顔を背けた同級生はさっさとオーダーをとりに行ってしまった。
厨房の人から水を貰い、俺は同級生がくれた頭痛薬を一錠喉に流し込んだ。
篠宮を忘れきったわけじゃない。だって、自分でもあんなに好きになった奴は初めてだと思うし。
けど、さ。
本心で思ってることだってあるから。
「(篠宮が幸せなら、)」
…それでいいじゃん。
だってさ、俺、頑張ったし。俺はお人好しらしく手を引いたって方が格好良い。
綺麗に締めやがってとか思ってる人、挙手。
確かにって俺も思う。けどもういいんですよ、うん。
だってさ―――――…
「清水、あんたもう帰れば?」
「は?無理でしょ。」
「店長言っておいたから大丈夫。さよならお大事に。」
「(棒読みー…)なあに、゙弓枝゙。そんなに俺のこと…」
「心配よ。好きだもの。」
《……え?》
《…何よ。見ないでよ。》
《…俺、未練たらたらなんだけど現在進行形で。》
《だから何よ。振り向かせてやるわよ。》
―――文句ある?
―――ありません。
寧ろ、お願いしますよ。

