。*雨色恋愛【短編集】*。(完)
…しないよな。
じゃあ、どうすんだろ?
他には座れるところなんてねぇし、どうする
つもりなんだ?
奈央は、俺の座ってる席の近くに、立ってい
た。
「…俺、座んねぇから。座れよ」
「…でも」
「いいから座れ」
黙らせて、奈央を座らせた。
奈央は、立っている俺を見て、申し訳なさそ
うにしている。
「あたしの隣じゃ嫌かもしれないけど…座っ
て?今から戻るまで、すごく時間あるし、だ
から…ね?」
「俺、平気だから」
「…やっぱ、座って?」
キュッと俺の、服の裾を引っ張った。
座った姿勢で、立っている俺を見つめる。
…やめろよ。
俺は、お前を傷つけた奴だ。
「…座って」
その声と姿勢に負けて、俺は座ってた。
奈央が窓側で、俺の右にいる。
…バスの座席って、近いな。
俺と奈央の肩が当たってる。
どうか…この肩から、俺の鼓動が聞こえない
で。
…すごいスピードのリズムだから。
しばらく、この状況にドキドキしてた。
そのうち、隣から寝息が聞こえてきた。
そっちをそっと見てみると、奈央は寝ていた
んだ。
俺は、見つめていた。
無意識に。
この可愛い奴を、俺が独り占めできたら。
そうやって思うのに、俺は奈央の想いを受け
止めることができなかった。
…俺、恋愛恐怖症?
結局、俺は怖がりなんだ。
…不安で溢れる。
これから、俺はこの恋愛恐怖症をどうすれば
いい?
俺は…奈央をあきらめられる?
「…うぅん…」
寝返り…かな。
俺は、考えるのをやめて、奈央を見た。
その時、奈央は俺の肩に頭を乗せていた。
…寝てるときは、しっかり笑えるんだな。
安心…したよ。
「……光輝…クン。…やっぱり、あたしは…
す…」
き…と奈央が言うと同時に…
俺は奈央に、キスをした。
じゃあ、どうすんだろ?
他には座れるところなんてねぇし、どうする
つもりなんだ?
奈央は、俺の座ってる席の近くに、立ってい
た。
「…俺、座んねぇから。座れよ」
「…でも」
「いいから座れ」
黙らせて、奈央を座らせた。
奈央は、立っている俺を見て、申し訳なさそ
うにしている。
「あたしの隣じゃ嫌かもしれないけど…座っ
て?今から戻るまで、すごく時間あるし、だ
から…ね?」
「俺、平気だから」
「…やっぱ、座って?」
キュッと俺の、服の裾を引っ張った。
座った姿勢で、立っている俺を見つめる。
…やめろよ。
俺は、お前を傷つけた奴だ。
「…座って」
その声と姿勢に負けて、俺は座ってた。
奈央が窓側で、俺の右にいる。
…バスの座席って、近いな。
俺と奈央の肩が当たってる。
どうか…この肩から、俺の鼓動が聞こえない
で。
…すごいスピードのリズムだから。
しばらく、この状況にドキドキしてた。
そのうち、隣から寝息が聞こえてきた。
そっちをそっと見てみると、奈央は寝ていた
んだ。
俺は、見つめていた。
無意識に。
この可愛い奴を、俺が独り占めできたら。
そうやって思うのに、俺は奈央の想いを受け
止めることができなかった。
…俺、恋愛恐怖症?
結局、俺は怖がりなんだ。
…不安で溢れる。
これから、俺はこの恋愛恐怖症をどうすれば
いい?
俺は…奈央をあきらめられる?
「…うぅん…」
寝返り…かな。
俺は、考えるのをやめて、奈央を見た。
その時、奈央は俺の肩に頭を乗せていた。
…寝てるときは、しっかり笑えるんだな。
安心…したよ。
「……光輝…クン。…やっぱり、あたしは…
す…」
き…と奈央が言うと同時に…
俺は奈央に、キスをした。