。*雨色恋愛【短編集】*。(完)
「いった…」
なぜか、あたしがビンタされた。
「あんたが悪いのよ!!奏クンと別れたのに、
奏クンに色目使わないで!!」
…なんで、あたしが叩かれて。
あたしのせいにされなきゃいけないの…
「ふざけないでよ!!あたしが、いつ、あなた
に何をしたの!?あたしは、奏とも別れたし、
今は彼氏もいる!!なんで、他の男に色目使わ
なきゃいけないわけ!?」
「他の男じゃない!!元カレじゃない!!」
「元カレは元カレ!!終わってんの!!」
「でも、ワーク見せてもらってた!!」
「忘れたんだから、しょうがないでしょ!!あ
たしの隣は、奏しかいないんだから!!」
「だから、わざと忘れたんじゃないの!?それ
に、奏クンのこと、まだ名前で呼んでる!!ま
だ、好きなんじゃないの!?」
…好きじゃ、ない。
「ふざけんなよ!!」
いきなり、尚斗クンが止めに入った。
そして、理恵の胸ぐらを掴む。
「お前さ、さっき奏歌ちゃん殴ったよな?お
前、さっきから自分しか見えてねぇし。だか
ら、お前は男に好かれねぇんだよ!!」
バッと言い終わると、突き放すように胸ぐら
から、手を引いた尚斗クン。
その反動で、倒れた理恵。
でも、すぐに立ち上がって、理恵はあたしを
睨んできた。
…もう、いい。
みんなに、なんと思われようと。