。*雨色恋愛【短編集】*。(完)

妬みと嫉妬心

優しくて、可愛くて、スタイルの良い君。

だから、俺ら男は、すぐ君に恋におちる。

俺もそのひとりだった。

それが、いけなかったのかもしれない。

俺は、何人かの女子に告白されたことがあっ

た。

告白されなくても、相手に好意を持たれてる

ことは、よくあった。

俺と結愛が付き合い始めた時、すごく噂にな

ったし、結愛も俺も冷やかされた。

俺は、冷やかされても、祝福されていたから

良かったけど…

結愛は違った。

俺を好きだった女子、好きな女子にいじめら

れた。

靴を隠されるくらいなら、まだましだった。

教科書はなくなるし、机には調子に乗るなっ

て書かれていたし、誰だかわからないメール

アドレスから、死ねって書かれたメールが送

られてきたこともあった。

もっとひどいのは、ブログに、あいつがキモ

い。

調子乗ってるとか書かれたり。

また、知らないメールアドレスに、鳥の死体

の画像がついていたりした。

そのことで、結愛はよく泣いていた。

しかも、犯人がわからないなら、その人のこ

とを気にしなくて良いのに、犯人がわかって

いたから…

ずっとその人を気にしながら、傷つけないよ

うにしなければならない。

結愛は、辛かったと思う。

けど、結愛は、俺がいるから大丈夫だと言っ

てくれていた。

結愛の、そういう強いところが大好きだった



いや、大好きだ。






結愛をいじめていた犯人。

鈴木悠莉≪すずきゆうり≫

長谷川心優≪みゆ≫

佐々木花菜≪ささきはな≫

渡辺皐月≪わたなべさつき≫

の四人。

まず、この四人は絶対に許さない。

特に、鈴木悠莉。

こいつは、結愛のことを率先していじめてい

たから。

俺が犯罪者になろうと、俺は結愛をいじめた

奴を苦しめてやる。




結愛…

好きだよ。
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