接吻ーkissー
私と親友ーfriendー
彼女――深津由良(フカツユラ)。

私の親友だ。

由良と出会ったのは、入学式の時だった。

教室の隅で、私は1人窓の外を眺めていた。

周りはワイワイガヤガヤとうるさくて、もうグループができたんだってことがわかった。

私はグループを作ることも、入ることもできなかった。

「1人?」

そんな私に声をかけてきたのが、由良だった。

アッシュ系のベリーショートがよく似合う女の子だった。

男装させれば、そこらへんの男の子よりもかっこいいかも知れない。

それが、私が由良に抱いた印象だった。
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