接吻ーkissー
な、なるほど…。

私は納得することしか他に方法がなかった。

「男だったらそいつをぶん殴ってやろうかと思ってたけど」

「由良は、男じゃないですよ?」

そう言った私に、
「わかってる、俺は女には暴力を振るわない主義だから」

竜之さんが言った。

そ、そうなんですか…。

「だから、あんなことをしたんですか?

頭を下げて、私を恨まないでとかどうこう…と」

「それしか方法がないって思ったからな。

あんな視線を向けられたうえに、彼女と冷静に話しあうのは無理だと思ったから」

そうだったんだ…。

「本当を言うと、彼女と冷静に話しあいたかったけど」

そう言った後、竜之さんはクスリと笑った。
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