接吻ーkissー
話終えた私は空をあおいだ。

「竜之さんが迷っているのは、私のせいだと思うの。

私が竜之さんの足かせになっているんじゃないかって」

そう言った私に、由良は黙っている。

やっぱり、何も話さない方がよかったかも知れないと後悔をした。

嫌だったかも知れない。

こんな話をされて、迷惑だったかも知れない。

聞くなんて簡単に言ったけど、本当は聞きたくなかったかも知れない。

「――言ったの?」

長い沈黙の後、由良が聞いてきた。

「えっ?」

何を?

首を傾げた私に、由良は呆れたと言うように息を吐いた。
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