接吻ーkissー
「お父さんからかな?」

私は呟いた。

また梅干しとごはんですよ!を送ってきてってヤツかしら?

父親は梅干しとごはんですよ!が好きなのだ。

そう思いながら確認をすると、
「――えっ…?」

そこに表示されていた名前に、私は目を疑った。

私、眼鏡をかけた方がいいのかな?

そこに表示されていた名前は、
「――菊地さん…?」

私の頭と心を昨日から支配していた張本人だったからだ。

そんなバカなって、心の底から思った。

菊地さんが私に電話?

でも、そこに表示されているのは彼の名前だ。
< 30 / 238 >

この作品をシェア

pagetop