HERETICAL KIDS
「それでは、先に入るので待っててくださいね」

そう言い残して、コースケは教室のドアを開けて中に入っていった
残されたリュートは特にやることも無く、退屈そうに壁に背を預け天井を見る

(同じ世界の人間が担任だから、気は使わなくて大丈夫だな)

ボーっと天井を見つめながら、そんな事を考えていたリュート
転入生だから緊張する…とか言う神経は持ち合わせていないようだ

「では、転入生を紹介します
河原君、入ってきてください」

名前を呼ばれ、リュートは言われた通り普通にドアを開けて教室に入った
もともと、人間界で物を故意に壊そうなどと考えていなかったのだが…
リュートはコースケの隣に立ち、クラスメイトの方を向く

「河原リュート君です
河原君、自己紹介をお願いします」

リュートはゲッと嫌な顔をコースケに向けたが、この状況で何も言わないわけにもいかないので
仕方なくコースケに向けた視線をクラスメイトに戻す

「俺は河原リュート
オレの…あ゛~~~!!」

自己紹介をしつつ、教室の隅から隅まで視線を巡らせていたリュート
その視線は大声と同時にある一転で止まった
そこには、帽子こそかぶっていないが、昨日と今朝会った少年がいた
窓際の一番後ろ…少年はボーっと窓の外を眺めていた
全くリュートの存在に気付いていない少年
先ほど、あれだけ大きな声を出していたのにも関わらず…
リュートは少年を指さし何かを言おうとするが、驚きのあまり言葉が出てこない
ただ口をパクパクと動かすだけだった
< 45 / 48 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop