墜ちた羽根
次に目を覚ました時、無数に有る青い花の中にいた。
守りきれなくてもう死んだのかと思ったのに、
見慣れた天井がそこにあった。
何かの入れ物に入っている、と言うのもこの時に気付いた。

「もう3日も眠っていたんだよ?」

ひょい、と天井がハルヤの姿になった。
一体何があったと言うのか。
よく見ればこの花、輸血したり
血を浄化したりする医療用の花じゃないか。

「ったくオウヤも馬鹿だね。
人間の血は中毒になるって分かっていて
人間の血を輸血されちゃってさ。
今輸血と浄化両方やっているから…
軽く1ヶ月はこの状態。で、全治半年」
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