墜ちた羽根

「何か変な事でもしたか？」

突然そんな事を聞いてくるから、驚いた。
何でそんな事を聞いてくるのかが分からなかった。

「何でもないよ。少し考え事をしていただけだから」
「だったらそんな顔するな。変な事したかと思うだろ？」

鏡がないから私が今どんな表情をしているかは分からない。
でも確実に1つ言えるのは、明るい表情ではないと言う事。
悲しい表情なのだろう。そんなにひどい顔しているかな？

「…変な事をした心当たりがあるの？」

冗談交じりでオウヤ君にそんな言葉をぶつけた。
オウヤ君の事を考えていたから、こんな顔になったのだ。
言われた彼本人は軽くショックを受けていた。