大江戸妖怪物語
「どおぉりやああああ!!!!!」
僕は素手で蜂の羽を殴った。すると蜂の羽は脆くも崩れ、散って行った。
残ったのは羽を失った蜂。
「とどめだ!轟火大紅蓮!!!!」
「残滅氷刃!!!」
僕と雪華が技を出す。蜂は炎と氷に身をたじろがせながら死んだ。パチパチパチ・・・と巨大蜂が焼ける音が響き、狼煙のような煙も上がった。
「あー・・・疲れた。まさか、こんな巨大蜂がいるなんて・・・」
「うむ・・・そうだな・・・」
雪華は何か気にかかるような話し方だった。
「先に進もう。こんなことをしていると、日が暮れてしまう」
僕と雪華は急いでその場所を去った。
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「ふぅ~ん。なかなかやるみたいね」
すっかり火が消え、黒焦げの塊となった蜂の上に腰掛ける女。
「まさか、あそこまでの技の使い手だとは思わなかったわ。人間、見た目によらないのね」
女はよいしょ、と飛び降りると、巨大蜂の頭を蹴っ飛ばした。綺麗に首から上が捥ぎ取られ、体から首が分離して離れる。
「ほんっと使えない。雑魚、雑魚、雑魚。もう少し、けがの一つくらい負わせなさいよ」
すでに魂のない、抜け殻になった巨大蜂は何を思う。その黒い眼には何を映す。
「こんなんじゃあ終われない。山姥は、恐ろしい妖怪ですもの」
女はニヤリと笑うと、その場を後にした。
「さぁて、次はどんな手を使って殺そうか」
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