大江戸妖怪物語
僕はクッキー箱の裏の説明書きを読んだ。
『これは、魔法のお菓子、マジカルクッキーさ!』
さっきデ~リシャスクッキーって言ってたじゃねぇか!表と裏で商品名変えるな!
『朝、昼、晩。三食のご飯を、このクッキー1枚で済ませると・・・あ~らびっくりスリムボディ!』
・・・待て待て待て。
神門「母さん、これどうやって食べたの?」
母「どうやってって・・・。ご飯のお供にそれ食べてたのよ」
神門「母さん、これは『朝昼晩のご飯を、それぞれクッキー1枚でしのげ』って書いてあるようなものだけど」
こんな食生活だったら餓死しているだろう。
母「まぁそれ美味しくないし。今ハマってるダイエット商品は、これとそれとあれと・・・あ、あと神門の横に置いてあるエキスパンダーも」
神門「エキスパンダー!?我が家にこんなものがあるとは!しかも、どんだけダイエット商品買ってんだよ!?買いすぎだろ!?」
母「いいじゃない。趣味の一つよ」
そういって母さんはスナック菓子を持ってきて、ポリポリ食べ始めた。
・・・・・・痩せる気あるのか?この人・・・。
僕は自分の部屋へ戻り、布団の上に横たわった。
ガチャリ