大江戸妖怪物語
あまりの殺気に僕の口角はピキピキと引き攣った。
その瞬間、後ろから黄色い、大きな声が聞こえてきた。
?「神門くーん!!!!!!!!!」
その聞き覚えのある声・・・僕は振り向いた。そこには・・・
神門「アズ姐!!」
僕はその姿を見た瞬間にとんでもない高揚感に駆られた。やっと江戸に帰ってこれた喜びが沸々と湧き上がってくる。
小豆「よかった・・・!神門くんが無事に帰ってきてなによりだったよ・・・」
神門「僕もアズ姐に会えて嬉しいよ!あー、無事でよかった!」
霧雨「なかなかの美人さんじゃーん。神門くんのアレ?」
霧雨さんは雪華に小指を立てながら話す。雪華は呆れ顔をしながらも、んなわけあるか・・・、と答えた。
黒龍「・・・・・・!!」
黒龍がいきなり立ち上がり、アズ姐にガバッと抱きついた、
小豆「ほ、っほほ・・・うえええ!?!?」
神門「な、なにやってんの黒龍ぅぅぅぅ!?!?」
アズ姐は顔を紅潮させている。耳まで真っ赤だ・・・。てか、なぜ抱きついている!?!?
黒龍「甘い・・・いい香り・・・」
小豆「甘い・・・・・・?あ、もしかして」
アズ姐はゴソゴソと袋の中から何かを取り出した。
小豆「うふふ。甘深楽特製、抹茶あんみつケーキです!!食べてほしくて持ってきました!!」
黒龍「それ・・・食べたい・・・!」
黒龍は拳を震わせながら、プルプルと震える。目は血走っており、どれほどまでにケーキを欲しているのかが察知できた。
黒龍「いただきます・・・」
早速僕の家の今に入り、黒龍は目の前のケーキを口に含む。
黒龍「お、おいひい・・・!!!」
黒龍はケーキを口に入れた途端に目をカッと見開いた。
黒龍「この抹茶のほろ苦い甘さの中に、まるでかくれんぼをしていたかのごとく身を潜めていた小豆・・・!それが絶妙なハーモニーを生み、そこに絡まってくる生クリーム!まさに味のミラクルトルネードッッ!!!」
神門「めっちゃキャラ崩壊起こしてる!しかもミラクルトルネードって何!?中学生が脳内で作り出した自分オリジナルの必殺技か!?」
黒龍はそのまますべてのケーキを平らげると満足したかのように眠りについた。