大江戸妖怪物語
声の方に向かい、様子を見る。その瞬間僕は唖然とした。
女「ねぇねぇ、もしかして最近ここに勤め出したの?超かっこいいじゃーん♥一緒に飲もうよ!名前はなんていうの?」
雪華「・・・雪です」
女「雪くんかぁ~!女の子みたいな名前♥顔も中世的で私好み♥ねぇねぇ、そんなことしてないで一緒にいいじゃん!」
雪華「ですが・・・私はウェイターですので」
女「ええぇ~??そんなの気にしないでいいからさぁ~」
まさかの雪華モテモテですと!?!?
い、いろんな意味で悪目立ち!!
雪華「わかりました・・・。雪です、はじめまして」
女「きゃあああああ雪くん!!!♥♥お酒飲むぅ???」
猫なで声を出した女がグラスに入ったワインを雪華に進めた。
雪華「ありがたく」
一言いうと、グラスに入ったワインをクイッと慣れた手つきで一気に嗜んだ。雪は女の前に顔を近づけると、
雪華「私を指名したのなら、それなりの覚悟をしていただこうか。私は・・・まだまだ飲み足りませんよ・・・?」
ニヤリと悪戯に笑う雪華。どこか色気を含んだその言葉を聞いた女は顔をボォッと赤面させた。
女「雪・・・・・・さま・・・・・・・・・!!!!!!」
女は、雪くんから雪さまと雪華の呼び方を変化させた。もしかしてこいつ、マゾか。
女「シャンパンタワーお願い!雪さま、これならご満足ですか!?」
雪華「いいや?だれがシャンパンを頼んでいいって言った?もう少し、気を使ってテキーラタワーとかにしてくれない?」
あかん、完全にサドとマゾの関係になってる。ちょっとそこの二人!ここはSMクラブではありませんよ!!
女「は、はいぃぃ!!!テキーラタワーお願いしますうううん!!!」
そして運ばれてきたテキーラタワー。お、恐ろしい。こんなもの飲めん・・・。
運ばれてきたグラスのタワーは非常に高く積み上げられていた。運ばれてきたボトルのコルクを抜くと、雪華は脚立の上に上り、トクトクと一番上のグラスに注いでいく。周りから見えないところで左手から氷の霧を出し、その霧は店内の照明を受け乱反射し、美しい光景が広がった。
ホスト「あれ?ドライアイスなんて用意してたか・・・?」
ホスト「え、してないけど・・・・」
ホストの中から疑問の声が浮かび上がっている中、全部のグラスにテキーラがなみなみと注がれた。一番上のグラスを手に取った雪華は脚立から美しいフォームで飛び降り、女の客に渡した。そして近くにあったチェリーを上に浮かべる。