大江戸妖怪物語

その時、僕の肩にポンと手が乗った。振り返ると、そこには琉堂。
僕の顔面から血の気がサッと引く。ま、まさか、もうクビですか!?

琉堂「さっきは凄い騒ぎだったな・・・・」

神門「あ、・・・・あ・・・の・・・・・!!すみませんでしたぁぁぁぁ!!!!!」

僕は勢いよく土下座した。

琉堂「・・・いや、別に責めるつもりはない。・・・次は俺と一緒に入ってくれ」

琉堂はそう言い残し、フロアへと出て行った。

・・・・・

神門「えええええっっっ!?!?」

思わず声が出る。ヤバい、僕・・・何かしたかな?いや、したけど!!
なんで琉堂直々に・・・そんな・・・・。

僕は脅えながらも、再度フロアに出る。
そして琉堂が座っている席に向かう。

神門「あ、あのっ!よろしくお願いします!!」

僕は勢いよくお辞儀する。
座っていた女は瞬間驚いた顔をしていたが、僕が新入りであることを告げると笑って迎えてくれた。

琉堂「・・・酒は何にする?」

琉堂が女にぶっきらぼうに聞く。おいおい、ホストらしくないぜ。

このスタイルが琉堂らしいっちゃあ・・・琉堂らしいけど。

女「梅酒のロック飲もうかな♪えっと・・・紅くんだっけ?飲みたいのある??」

女は僕に尋ねる。
さすがに酒を飲む流れで『ウーロン茶でお願いします!』とは言えない。僕の中で、アルコール度数の少ない酒を必死に脳内で詮索する。

神門「・・・カルーアミルク、砂糖多めでお願いします・・・」





そして運ばれてきたお酒をそれぞれグラスに注ぎ、乾杯した。琉堂は男らしく芋焼酎を頼んでいた。かっこいい・・・。
僕の目の前にはミルクティーのような色合いをした、カルーアミルク。その横には、砂糖も添えられてあった。

普通、カルーアミルクに砂糖はいれないが、僕の無能の脳みそが考え出した結論は、『酒をとにかく甘くし、ジュース化せよ』というものだった。
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