大江戸妖怪物語
客のいなくなった店内、桂木が男たちの前に姿を現す。
桂木「さて・・・と、ではね♪月の宴を開こうというわけなんだけど・・・。みんな、自分の部屋から今日は一切出ちゃダメだからね♪」
神門「え?」
なんと、外出禁止なのか!?なんやそれめっちゃ怪しいフラグビンビン!!
琉堂「この月の宴は外部に情報が漏れないよう、すべて極秘で行う。仮に廊下などでウロチョロしている輩がいた場合には・・・わかってるよな」
琉堂の一言で、さらに緊張感が増す。ピリピリと張りつめた空間は息苦しく感じた。
桂木「・・・ま、部屋がタイクツなら今日の夜はお外で遊んでおいで~♪明日の朝礼はナシにするからサ」
ホスト達は部屋でくつろぐ者、屋外へ外出する者に分かれたが、圧倒的に後者が多かった。・・・もちろん、僕らは前者だが。
絃「紅は部屋で留守番か?つまんねーなぁ。俺はお出かけしてくるぜー!」
絃はルンルンとスキップしながら店から出て行った。どうやら新しく服を買いに行きたいらしい。
雪華「・・・とりあえず、お前は私の部屋に来い。あるいみ、これはチャンスだ。黒龍、お前も来い」
黒龍「えー・・・僕もう寝たい~」
寝たがる黒龍を引きずりながら雪華の部屋に入る。
神門「・・・で、これからどうすんの?かなり監視は厳しいだろうけど」
雪華「たしかに厳しいだろう。・・・特に琉堂には注意する必要がある。だが、注意するのはあくまで琉堂1人だ。桂木は月の宴が開かれている場所から動くことはできないはず・・・。琉堂は神出鬼没だ・・・ここには本当に注意しなくてはな」
雪華の案はこうだった。まず、もうすぐ月の宴の参加者が続々と店の中に入ってくる。そして背後をつけ、月の宴が何処で開催されているのかを確認する。そして場所を確認した後、目を盗んでその場所へ潜入する・・・というものだった。
あと10分くらいで月の宴が開催される。ちょうど参加者が月桂樹前に集まっている頃合いだろう。
雪華「・・・三人でいると人数が多くて気づかれる。私と黒龍は参加者の後をつける。神門、お前は桂木の部屋に行って、なんでもいいから証拠を見つけてこい」
神門「えぇ?僕一人!?」
雪華「桂木が部屋を確実に離れているなんてことは滅多にない。・・・仮に桂木が会場から出てきたときは、桂木より素早く桂木の部屋に行き、ドアを二回、二回で計4回叩く。そうしたら素早く出ろ」
時間が無い、と雪華は言い、僕らは部屋から出た。