俺はホモじゃねぇ
「帰ってきても、ずっとTVばっかり見てて、お風呂にはいるのなんて12時過ぎよ?『子供じゃ無いんだから』とか言って、十分子供なのに。
『TV見ないと友達と話が合わなくなる』なんて理由付けて勉強もしないし。
この前の実力テストなんてね?!」
母親の愚痴が始まった。
ハルちゃんは、元々勉強なんてしない子だよ?
テスト前に俺に聞いて、6、70点くらいとってたけど、今はヤマを張ってくれる『優しい兄』はいないんだし。
点数が悪いことくらい分かってる。
そう思って、母親が出してきたテストをみた。
「何だこれ。」
「でしょ?この点数で私立に行きたいって言ってたと思うと、怖くなる!!高い入学金と月謝を払って退学なんて…笑えないわよ?」
知らなかったんだ?
ハルちゃんが、それなりに勉強出来ると思ってたから、俺の中学受験に便乗してハルちゃんも私立に入れようと思ってたんだ。
ハルちゃんひいきしてた訳じゃなかったのか。
母親が普通の神経を持ってる人だとわかって少し安心した。
が、引っかかる点も…
『高い入学金』
『月謝』
『退学』
俺の場合、コレに
『寮費』
『引越し費』
これもかかってくる。
お金に関しては、やっぱりシビアだろうし…しかも、この学校選んで無理矢理入ったのも俺だし。