ビッグマンズ
 そして、2年目の夏、私は字幕翻訳家になるために、お世話になった某ホテルを辞め、東京へと向かった。




 そして、ここの面々と運命的な出会いを果たしたのである。

前の会社とは違って、一人ずつの守備範囲が全然広い。だから、私がコック志望だろうが翻訳家志望だろうが、そんなことはどうでもよく、ただただ、使い物になるべく鍛え上げられていった。




 失敗しないと覚えていかない、とはよく言うが、まさにその通りで、特に私は、失敗して、このままじゃ死んだ方がマシだと思うくらいに屈辱を受けた時、それこそ死ぬほど練習して覚えた。

  
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