先輩とあたしと苺オレと(仮)
「先輩とはなすきっかけないかなぁ」

「莉央、帰宅部だしね…はなすきっかけとか難しいよね」

そう、あたしは帰宅部。
仲の悪い先輩もいなければ、仲のいい先輩もいない。
先輩との接点がなさすぎて、先輩に近づけないんだ。

「サッカー部のマネージャーやればよかった…」

今更後悔しても遅いよね。

「じゃあ、今からサッカー部のマネやれば?」

それ、あたしも思ったよ。
でも…

「マネージャー決めるとき抽選だったから、今からじゃ無理だよ」

サッカー部のマネージャー希望者が多くて抽選になったことを思い出した。

「そういえばそうだったね」

うーん…って奈津子は悩むように眉をよせた。

あたしも奈津子と同じように眉をよせる。

どう考えても何も浮かばない。
先輩との接点があまりにもなさすぎる。


キーンコーンカーンコーン


奈津子と2人で悩んだまま授業の終わりを知らせるチャイムがなった。
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