本と私と魔法使い
「今日はありがとうございました。」


挨拶をして、私が帰ろうとすると、お母さんがちょっと、と私を引き止める。


「あらあら、どこへ行くの?」

「家でしょうが!」

「えー?今日から、宗一さんのお家に住むのよ。言ってなかったかしら?」

「「はぁ?!聞いてない!!」」



私の声が和泉とかぶる。
和泉も聞いてなかったようで、目を大きく見開いている。



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