Tolie.
「 一輝とは家は遠かったけど親同士が
仲良くてよく遊んでたんだよね。
長い付き合いだし、アイツがバカで
温和なことはよく知ってたんだけど
そのときは2人とも傷だらけでさ、
珍しく一輝がキレたみたいで、龍一と
やり合った後だったんだよね 」
頷くことも忘れて、優斗さんの
話を黙って聞いていたら
”大丈夫?”って聞かれて、
思い出したみたいに何度も頷いたら
可笑しそうに笑われた。
「 まぁ、ちょっとした仲違いって
一輝は笑ってたけど、そのときから
龍一は少し変だったみたいでね?
意見の食い違いが前より増えて
龍一が間違えそうになると一輝は
体張って止めてたみたいなんだけど
・・・リカちゃんのときは、止められ
なかったみたいで・・・ 」
優斗さんも、やっぱりリカのことを
知っていた。
優斗さんと同じように私も両手を
絡ませてぎゅっ、と握った。
「 美優ちゃんは、リカのこと知ってる? 」
「 ・・・・はい 」
”そっか”って優斗さんは目を伏せると
少し間をあけて、口を開いた。