Tolie.




「 そんな顔してません 」


「 本当にしてるんだよ 」


「 知りません 」




ふいっ、と顔を逸らすと
可笑しそうに笑った優斗さんは
立ち上がって、キッチンへ向かった。





「 ははっ、本当に面白い子だね 」





話を逸らそうともしない優斗さんは
悪びれもなく私を言葉で攻めると
お茶のおかわりをくれた。





「 さて、少し話を戻そうか? 」





再度私の隣に腰を下ろすと
不意に背中を撫でられて、
ゾクリ、と寒気が走った。





反射的に優斗さんから離れて
微かに震える体を抱きしめる。







< 211 / 445 >

この作品をシェア

pagetop