Tolie.





ベッドの端と端に座ってる
私と一輝の距離はそんなに
遠くはないけど、手を伸ばして
なんとか届くくらいの距離だった。





一輝は何か言いたげな表情で
私を見てるけど、とにかく
恥ずかしくて目を逸らした。








「 ・・・怖い夢でも見た? 」


「 へ? 」


「 泣いてるしうなされるし
  汗もかいてたし寝返りも・・・ 」


「 きゃああああ!!! 」






どれくらいの時間、
見られてたんだろう。
もう一度寝たい。
そして忘れたい。






布団を頭まで被って
”穴があったら入りたい”
無意識にそう呟くと、
一輝の笑い声が部屋に響いた。







< 268 / 445 >

この作品をシェア

pagetop