Tolie.
ベッドの端と端に座ってる
私と一輝の距離はそんなに
遠くはないけど、手を伸ばして
なんとか届くくらいの距離だった。
一輝は何か言いたげな表情で
私を見てるけど、とにかく
恥ずかしくて目を逸らした。
「 ・・・怖い夢でも見た? 」
「 へ? 」
「 泣いてるしうなされるし
汗もかいてたし寝返りも・・・ 」
「 きゃああああ!!! 」
どれくらいの時間、
見られてたんだろう。
もう一度寝たい。
そして忘れたい。
布団を頭まで被って
”穴があったら入りたい”
無意識にそう呟くと、
一輝の笑い声が部屋に響いた。