Tolie.
「 優斗、頼んだよな? 」
「 言われた通り、”俺の好み”で
洋服一式、メイク道具一式、
・・・携帯までそろえましたが? 」
「 何で出かけることは言ってねーの? 」
顔を洗いながら二人の会話を
聞いていたら、一輝の声が
今にも掴みかかりそうな低い声で
顔中泡だらけのまま二人の方を
見つからないようにのぞいた。
「 は?何で俺がそこまでする必要があるの?
デートのお誘いくらい大人な一輝くんは
もうできるんだと思ってたなぁ 」
「 っ・・・・てめぇ! 」
「 へー何?殴るの?殴るの?えー
美優ちゃんの前で恩人の俺を
殴っちゃうんだ? 」
優斗さんの一言に驚いたのは
一輝だけじゃなくて私も同じで
一瞬で私を見つけた一輝が
「 美優、はやくしろ 」
「 はっ、はい! 」