Tolie.












「 ・・りゅ、いちは・・・・? 」





私の頬に添えられた優斗さんの手が
一瞬、ビクリと動いた。
親指で涙を拭いながら、彼は私を
優しく見下ろしながら








「 隣に、いるよ 」






”まだ、寝てるけどね”
カーテンで仕切られていて
隣は見えなかった。





「 生きてるんですか? 」


「 生きてるよ 」


「 ・・・本当に? 」








再度、頭を過ぎったのは
あの声と、倒れた龍一の姿だった。






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