Tolie.





一瞬で青ざめた一輝は
パッと優斗さんから目を逸らして
話を変える。






「 あ、そういえば傷は? 」


「 へ?あ、もう大丈夫だよ 」






擦り傷だらけの足や腕は
二ヶ月で薄れて、なくなった。
リハビリさえ終われば私はもう
退院できる。







「 そっかー!じゃあ退院祝いは
  優斗ん家で鍋しよ! 」


「 いいね、それ 」






私も二人に”楽しみだ”と
笑顔を向けると、優斗さんが
私の頭をくしゃり、と撫でた。






「 さて、それじゃあそろそろ行こうか 」








< 397 / 445 >

この作品をシェア

pagetop